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著者
村上尚己Naoki Murakami
マーケット・ストラテジスト
外資系および国内系証券会社や日本経済研究センターなどシンクタンクにてエコノミストを歴任。経済予測分析や金融政策の分析に精通し、日経ヴェリタスやインスティテュショナル・インベスター誌のアナリスト・ランキングにおいて、エコノミスト部門にランキングされた経験を持つ。著書に「インフレ貧乏にならない資産防衛術」(東洋経済新報社)、「日本人はなぜ貧乏になったか?」(中経出版)、「円安大転換後の日本経済」(光文社)などがある。

Vol.35 FOMC後に米金利上昇は続くのか?

2017年09月27日

利上げ継続に自信を強めるFRB

①米ドル円 vs 米10年金利_201709.png

9月21日に結果が判明したFOMCでは、予想どおりFFレートの誘導目標は1.00~1.25%で現状維持され、保有証券の縮小について6月に示したプランどおりに10月に開始することが確認された。

 

一方、12月利上げ先送りが債券市場で意識される中で、FOMCメンバーが想定する金利水準を示すドットチャートでは、2017年内利上げなしを想定するメンバーは4名のままで、また2018年についても年3回利上げを想定するメンバーが6名と最多数となり、中心メンバーが想定する2018年における利上げ経路は、6月から全く変わっていないことが示された。

 

2017年のインフレ見通しが下方修正され、また、FRBのイエレン議長も最近のインフレ率低下を認識しているが、それでも利上げを継続する姿勢を強調した。これをうけて、短期ゾーンを中心に米国債金利が上昇し、為替市場では2か月ぶりに1ドル112円までドル高円安が進んだ。

 

 

村上コメント

インフレ率低下や財政政策発動の不確実性があってもFRBは、BS縮小と利上げによる緩やかな引締めを継続する姿勢を示しました。

ただ、FRBが今後利上げするかは経済指標次第で、成長減速とともに低インフレが長期化するリスクがあるとみています。

日本の早期解散総選挙で金融市場はどう動くか

②先進地域の株価推移_201709.png

2018年以降の解散総選挙のスケジュールを予想するメディアでは大勢だったが、9月16日から、10月の臨時国会会期中に解散総選挙に安倍政権が踏み切ることが事実上固まった。

 

現時点で最も重要な政治課題のひとつである北朝鮮情勢の緊迫化が続く一方で、2018年以降にかけて「にらみ合い」が長期化する可能性が高まっていることも、この時期の解散総選挙の決断を後押ししたとみられる。

 

早期の総選挙が固まった直後に、日経平均株価は2年ぶりの高値水準まで大幅高となった。9月11日以降のドル高そして世界的な株高の追い風の中で、早期解散総選挙のサプライズは、日本株の一段高をもたらした。

 

2012年以降の4度の国政選挙において安倍政権が勝利しており、選挙に踏み出した安倍政権に対して、金融市場は強い信任を抱いているように見える。

 

 

村上コメント

突然固まった衆議院総選挙において、自民党が勝利を収める可能性は高いと思われます。ただ現在の経済政策の枠組みが変わらないという観点では、大きなプラス要因とは言い難いでしょう。

拡張的な財政政策の実現性については不透明で、より重要な次期日銀執行部人事は総選挙の後に判明します。9月半ばの日本株上昇は、米欧株に追随して上昇した側面が大きいと認識しています。

経済のお天気予報

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出所:アライアンス・バーンスタイン株式会社

 

         

 

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