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ターゲット・イヤー・ファンド採用の狙いとは?
DC加入者へ投資を促す日本GEの取り組み

2015.07.21

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米国でDC運用の中核を担うターゲット・イヤー・ファンドの注目度が日本でも高まってきている。導入企業はまだ多くないが、日本GEは2014年にいち早く同商品を採用。その狙いや取り組みについて、日本GE人事部の宇佐見英司氏に当社の後藤順一郎(AB未来総研ディレクター兼DC・NISA推進室長)が聞いた。

“長期おまかせ型” を選択肢に

AB後藤日本GEの退職給付制度について簡単にご紹介ください。

日本GE株式会社
人事部
Japan C&B CoE Leader
宇佐見 英司氏

宇佐美国内に約4,600人の社員を抱えるGEでは、人材の成長を加速させるプロセスとして、事業をまたいだ異動・交流を活発に行っています。そのため、所属する法人組織が変わっても途切れることなく続く退職給付制度の整備が近年の課題でした。3〜4年をかけて制度の集約化を進め、現時点でほぼ全ての法人組織について1本化した共通制度を確立しています。確定給付年金(DB)を始めとする旧退職給付制度からの移行は2010年から順次進め、2015年2月には全ての法人組織での確定拠出年金(DC)への移行が完了しました。

後藤DCでは、社員の方に向けてどのような運用商品を用意するかが企業にとって課題になります。ターゲット・イヤー・ファンドを採用した経緯について教えてください。

宇佐見米国本社からの情報もあり、元々ターゲット・イヤー・ファンドへの関心は高く、日本GEで初めてDCを導入した2010年から候補に挙がっていました。社員の将来の安心につながる商品を提供し、自助努力による資産形成を促すことは、DC導入を推進した人事部の使命といえます。各法人組織の責任者を集めたインベストメント・コミッティーで毎年検討を重ね、DC運用に適した商品であると判断できたことから、2014年に採用を決めました。

後藤米国の企業型DC制度では、ターゲット・イヤー・ファンドが運用の中心を担っていますね。日本GEとしてどのような効果を期待していますか?

宇佐見DCでリスク商品を保有していない社員に話を聞くと、「資産形成が重要なことは分かるけれど何を選べばいいか分からない」という答えがよく返ってきます。その点、ターゲット・イヤー・ファンドには、社員が何もしなくても老後に向けて自動的に資産配分を調整し、リスクの低い運用にシフトしていく特徴があります。いわば“長期おまかせ型”の商品ですので、自分で資産のポートフォリオを組むのが難しい人にとって有効な選択肢になると考えました。金融リテラシーが高くない社員でも、長期の資産運用をまかせることができる商品として、ターゲット・イヤー・ファンドがふさわしいと考えています。

社員の運用事例を紹介

後藤確かにターゲット・イヤー・ファンドには、自動的に年齢に合わせた投資を実践してくれるメリットがあります。ただ、その分商品設計が複雑で理解しにくいというデメリットもあります。投資教育で何か工夫をされていますか?

宇佐見ターゲット・イヤー・ファンドを投資比率向上の起爆剤にしようと考え、採用のタイミングで大規模なセミナーを実施しました。一般的には珍しくないと思いますが、20代から50代まで年代ごとに分けて投資教育を行ったことは参加率を上げる工夫の1つといえます。というのも、GEは年齢で評価やポジションを決めることはなく、年齢別の研修なども一切行わないことを標榜しているからです。ただ、定年に関しては誰にでも同じタイミングでやってくるものですから、退職給付制度の投資教育を年齢で分けるのはむしろ理にかなっています。これまでなかった試みに社員は新鮮さを感じたようで、セミナーの参加率を上げる効果が見られました。 もう1つ新しいアイデアとして、実際に社員が行っている運用をケーススタディーとして紹介することを始めました。初めてで何をしていいか分からない人にとって、自分と同じ立場にいる人がどんな金融商品で運用しているかは非常に興味があると思います。もちろん名前や金額は伏せますが、モデルケースとなる事例を有志で募り、年齢や家族構成などさまざまなパターンを紹介していきたいと考えています。

後藤金融リテラシーが高い講師ではなく、身近な人の運用を紹介することで実際の行動につながる可能性が高まりそうですね。社員の方の反応はいかがですか?

宇佐見継続的な投資教育によりマッチング拠出の実施率は確実に上昇しています。2013年2月の導入当初は18%でしたが、2015年4月現在で26%まで伸びてきました。ターゲット・イヤー・ファンドに関しては、2014年末から現在にかけて資産残高は2倍近く増えています。引き続き周知に努めていきたいと考えていますが、個人的に難しさを感じているのは、ターゲット・イヤー・ファンドは複雑な商品である一方、それを必要とする層は比較的金融リテラシーが高くない人たちというギャップです。これまで投資したことがない人にもターゲット・イヤー・ファンドの仕組みを理解してもらうため、説明の仕方をもっと工夫する余地があると感じます。

デフォルト商品で投資の関心を高める

アライアンス・バーンスタイン株式会社
AB未来総研ディレクター兼
DC・NISA推進室長
後藤 順一郎

後藤そのギャップを解決する方策になりうるのがデフォルト商品だと思います。日本でも元本確保型商品に偏った運用を回避し、分散投資効果が期待できる商品の設定を促す法改正が検討されていますが、日本GEでもデフォルト商品を積極的に活用する予定はありますか?

宇佐見定年時に十分な金額が貯まっているよう、デフォルト商品を上手く使って投資への関心を高める取り組みは前向きに検討したいと考えています。ただし、そのためにはさまざまな課題があります。デフォルト商品としてリスク商品を設定するからには当然、企業の説明責任が問われますし、入社時研修も徹底して行わなければなりません。2013年に本格スタートした継続的な投資教育を通じて足固めは築けている自負がありますので、現在は少しでも早く実行できるよう、準備を進めているところです。

後藤DCの投資比率を向上させるためには何が大切とお考えですか?

宇佐見地道な取り組みを継続し、啓蒙していくことに尽きると思います。投資教育を行ううえで心がけているのは、いかに分かりやすく伝えるかということと、情報にアクセスしやすい環境を整えることです。2014年に実施した年代別の投資教育では、20代や30代の参加者が少ないという課題が浮き彫りになりました。一方で、老後の生活に不安を感じている世代でもありますので、潜在的な関心は高いはずです。一目見ただけで商品の特徴が分かるように自社で独自の名前を付けるなど、少しでも入口のハードルを低くして行動を促したいと考えています。

 

当資料は、投資者の皆様にアライアンス・バーンスタイン株式会社が運用を行うターゲット・イヤー・ファンド「アライアンス・バーンスタイン・財産設計2020/2030/2040」へのご理解を高めていただくことを目的として、アライアンス・バーンスタイン株式会社が作成した販売用資料です。資金動向、市況動向等によっては記載内容のような運用ができない場合があります。「アライアンス・バーンスタイン・財産設計2020/2030/2040」の概要、リスク、手数料等についてはこちらをご覧ください。

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